Oculus QuestとWebVRに注目しています
日本国内のVRデバイスとしてはPlayStation VRがもっとも人気で、その次がFacebookが開発するOculus Goになります。いずれも百万台を超える販売数があるため周りにいずれかを持っている人も多いのではないでしょうか。
2019年4月末にOculus Goの後継機となるOculus Questが発売されるそうですが、このOculus Questがかなり画期的なデバイスです。PC不要で動作し、ケーブルレスであるにも関わらず、6DoFという自由度の高い動作の検知が可能です。これまでであれば10万円弱のVRデバイスとPCを繋げなければ体験できなかったことが、Oculus Questではスタンドアロンで実現でき、価格も$399とコンシューマゲーム機並みです。
細かくはググってもらうのが良いですが、解像度も既存のVRデバイスで最高でCPUもOculus Goからは格段に強力になっています。
これだけ画期的なデバイスですから、Oculus QuestがVR市場を大きく拡大させるのではないかと考えています。Oculus Goは処理性能の低さや6DoFへの未対応から十分なアプリケーションとコンテンツが提供されて来ませんでしたが、この状況も2019年は変わっていくでしょう。
Oculus Questと共に注目しているのがWebVRというブラウザ上でVRアプリケーションを実現する技術です。Chrome/FirefoxがWebVRに対応しており、既に主要なVRデバイスはほぼ使えます。WebVRは開発の敷居の低さやアプリケーションのインストールが不要な点が通常のVRアプリケーションと比べた場合の大きなアドバンテージです。まだ商用レベルでの利用はほとんど見かけませんが技術としては十分に成熟して来ており、実開発に十分使えるレベルです。WebVRを使ったサービスは今後増えていくでしょう。
現在個人的にWebVRを使った実験的な開発などをしています。その中で非常に大きな可能性を感じています。本当に単純なことがPCのディスプレイで見るのとVR空間で見るのでは全く異なる刺激的な体験になります。3Dでもなんでもないただの2D絵を見るだけ、ただの2D動画を見るだけでも全く違います。既にVR空間における新しいビジュアルノベルやマンガの形を模索している企業や個人もおり、クリエイターの表現そのものに大きな変化をもたらすのではないかと考えています。VRには早い時期から興味を持っていて、5年以上前に発売されたOculus Rift DK2も持っています。ですからVRの素晴らしさ自体はずっと前から知っていました。しかし一般に普及するのはなかなか難しい状況が続いていました。この状況がOculus QuestとWebVRによって突破されるのではないか。そう考えると非常に感慨深いものがあり、そしてワクワクしてきます。今年、多くのメディアがOculus Questに注目し、多くのVRコンテンツが生まれることを願っています。
Comment