「ちょ、どういうこと…………」
そのままイサミは寝室に連れて行かれベッドに押し倒されてしまう。
普段見ない彼女の力強さにイサミも戸惑った。
「ここで、わたしを抱いてください…………」
アステリア王女は恐怖を抑えるように低く唸りながら言う。
「どういう……………まさか!今伝説にある通りて形式的なものじゃなくて身体でやるて意味ですか!?」
イサミは尋ねようとして自分でその意図に気づく。
「そうです。でなければ、あの魔王軍の幹部に太刀打ちできません!」
アステリア王女は鬼気迫る顔で言った。
「こんな時だけど聞きます。本当に俺で、いいんですか。国王陛下に、伝説に言われたからって国を救うためだからって女の子の、はじめてを捧げるなんて…………」
イサミは以前のように簡単なものではなく覚悟を試すように尋ねる。
「あなたじゃなきゃ、駄目なんです!恐れながらもあの怪物に立ち向かった勇者のあなたでなければ!それ以外の王族や貴族に自分を捧げるなんて覚悟、できません!」
アステリア王女はさらにイサミの肩を押して叫んだ。
イサミはその時初めて彼女の見た目ではなく魂に魅入られたのだ。
イサミがその覚悟を受け取った時、突如彼の目の前にまばゆい光が現れダイヤルがついたスマートフォンのようなものが中から出てきたのだ。
彼の頭にその機械、クロスデバイスを使えという声が響き使い方が伝わってくる。