雑司ヶ谷高校 執筆部
武田氏館(日本100名城No.24)
 甲府城を後にした、僕たちは武田氏館に向かった。 「武田氏館はここから遠いんですか?」  僕は歩きながら尋ねた。   「バスで10分ぐらいよ」  伊達先輩が答える。 「ところでさあ」。  上杉先輩が話しかけて来た。 「武田君って、武田家と繋がりあんの?」 「繋がりというと、子孫とかそういうのですか?」 「そう」 「いや、全く関係ないです」 「そうかぁ」 「それを言うなら、上杉先輩も上杉謙信の子孫っだたりとかしないんですか?」 「いいや」  そうか、苗字が同じなのは偶然か。 「もし、お互いが子孫だったら、川中島で対決しないといけないところだったね」。  いや、仮に子孫でも現代で戦う理由はないだろう。 「川中島って新潟県ですか?」    「長野県よ」  伊達先輩が答えてくれる。 「川中島も今度行きましょう」 「川中島にもお城があるんですか? 川中島城とか?」 「川中島の近くに、松代城というのがあって、それが100名城に入っているわ」 「そうなんですね」  そうこうしているうちに、バス停に到着した。僕たちは少し待ってバスに乗り込んだ。武田氏館までバスで10分。目的のバス停“武田神社”に到着し下車した。  降りてすぐに、お堀があった。そこに、神橋という赤い橋が架かっており、そこから参道を経て“武田神社”に到達した。 「神社なんですね」 「神社は大正時代に出来たものだそうよ」  博識な伊達先輩が答えてくれた。 「せっかくだから、お参りしておこうよ」    博識でない上杉先輩が提案する。  僕らは拝殿まで進み、お賽銭を投げて願い事をお願いする。   「何お願いしたの?」    上杉先輩が尋ねた。 「成績が上がりますようにと」 「真面目だねえ」 「そういう上杉先輩は何をお願いしたんですか?」 「イケメンな彼氏ができますように」  そうですか。想定内の回答だった。   「伊達先輩は?」 「生徒会長になれますように」  真面目だ。でも、こちらも想定内だ。  そういえば、今更だが、この神社は何にご利益があるんだろうか?  武田信玄が祀られているなら、やはり勝負事なんだろうか?    僕ら三人は境内にある宝物殿を入場料300円払って見学し、境内も散策した。  そして、武田神社からすぐ近くの“武田氏館跡歴史館(信玄ミュージアム)”という施設があって、そこの展示を見学した。  そうこうしているうちにお昼も近くなってきたので、駅に戻って“ほうとう”を食べようということになった。ググると駅ビルのセレオ甲府でほうとうを食べられる店があるので、再びバスに乗って駅へ向かう。  僕らは駅ビルの飲食店で無事“ほうとう”をたいらげると、次の目的地、松本に向かって出発した。 ================================ 武田氏館の詳細は http://www.takedajinja.or.jp/
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