雑司ヶ谷高校 執筆部
お疲れ様会
 今日の午後は、“お疲れ様会”と称して、毛利さんとナンジャタウンに遊びに行くことになった。  ナンジャタウンなら、家から近いし、入場料も安いので最適な遊び場の一つだ。  と言っても、ナンジャタウンに来るのは数年ぶりだ。  僕は小学生のころ家族でやって来たのが最後だ。妹の美咲はその後、友達と何回か行っているようだったが。  毛利さんとは、東池袋駅の改札前で午後1時に待ち合わせをしていた。  僕はいつもの様に徒歩で移動、少々早めに到着した。  しばらく待つと毛利さんが、改札から出てきた。  彼女の今日の服装は白のシャツに水色のロングスカートで、ちょっと大人っぽい雰囲気だ。 「やあ」  僕は軽く手を上げて挨拶した。 「待った?」  毛利さんは笑顔で言う。 「いや、全然。じゃあ行こうか」  ナンジャタウンのある池袋サンシャインシティは、東池袋駅から徒歩3分程度で到着する。サンシャイン60という高層ビルの麓にあるショッピングモール。サンシャイン60もだいぶ古い建物なのだが、ここのモールの来訪客は今でもかなり多い。  ちなみに、サンシャイン60ができる前は“巣鴨プリズン”だったそうだ。  ここで太平洋戦争の敗戦後、極東国際軍事裁判(東京裁判)で死刑判決を受けた、東條英機ら7名のA級戦犯の死刑執行がされたという。  今では、その頃の巣鴨プリズンの雰囲気は全く残っていない。  僕らはサンシャインシティに入り、エスカレーターで2階へ。  そこにナンジャタウンというテーマパークがある。  入場料のみだと800円。アトラクション乗り放題のパスもあるが、僕ら高校生の限られた小遣いだと、ちょっと厳しい。  とりあえず、入場料だけ払って入った。  中は、いくつかのコーナーに別れていて、それぞれアトラクションが色々ある。  僕はこういうのは苦手だったりするが、毛利さんの提案で蚊を撃退するアトラクションに乗った。  毛利さんはこういうの楽しめるんだな。ちょっと意外だ。  そして中には、昭和30年ぐらいの街並みを再現した通りがあって、そこで休憩しながら餃子ミュージアムで売られている餃子を食べる。そして、移動してデザートにアイスを食べた。  UFOキャッチャーがあったので少しやったが、何も取れなかった。  その後もナンジャタウン中をブラブラ歩いたり、ベンチで休んだりする。  そして十分に中を堪能したので、そろそろ、ここを出ることにした。  時間は夕方5時。あっという間に4時間近く経っていた。
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