才蔵ちゃんねる
終話
炎王の頭はもう、原形がわからんくらい… ズタズタやった。 やっと…やっと…… お父さんは… 積年の恨みを果たしたよ。 でもな… それは同時に… 生きる理由を失う事。 狩人達はどうしても聞きたかったんや。 あの炎王龍をたった一人で、しかもあんな短時間で倒したんやからなあ。 あんた……あんたの名前聞かせてくれ! ………… お父さんが答える事はなかったよ。 優しい顔をして… にこっとしただけ…… そして一礼したかと思うと… 溶岩の中へ歩いていったんや。 世に残してはならん妖刀と… あの日買った子供達の土産と… 家族を守れなかった自分自身を葬るためにな。 溶けてゆく一人の男は… 空を見つめ… またにこっとして… 何かを話しながら死んだという…… ただいま…
ギフト
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