泣いてんの?
それがあの人の一言目だった。
片手で氷の大剣を持ち、それで金獅子を停めながら……
もう片方は…
あたしの体を抱えてた。
何がなんだか分からずに、びっくりしてるとさ。
こんなチビの金獅子には用はない…ってね。
そのまま一緒に逃げたんだ。
街では見たことない顔だったよ。
ここらの土地の人間じゃないと思う。
あたしをキャンプまで連れてくると、その人はまた雪山に向かって行った……
もうこの時に…
好きになっちゃってたのかもしれないね。
今思うとさ……