才蔵ちゃんねる
二話
狩人なんて言うてもの。 そのころはまあ…… せいぜい鹿や猪なんかを狩るくらいでの。 そんな獲物を探しながら、ぶらぶら山を歩いておる時じゃった。 親からはぐれたんじゃろうのう。 小さい猫みたいなもんじゃ。 ナウ……ナウウ…… 赤い躯をしてのう、まだひ弱な角も生えておったんじゃ。 足にまとわり着いてくるので困っての…… 狩人はそれがどんな奴の子供か知るはずもなく… そのチビを飼う事にしたんじゃよ。 その優しさが…… 悲しみをも呼んでしまったんじゃ……
ギフト
1