ど…何処見てんだ…
バカヤロウが……ゴブ…
老山龍が暴れてよ。
尻尾や足が崖に当たってな、そのたび岩が落ちて来やがる。
そん時だった。
あいつを守って…
デブはその岩をよ…
背中で受けとめてた。
し…死ぬのは…
独りもんの俺にまかせろや…
そういって…
あいつに微笑みながら、口から鮮血を吐いてよ。
俺の方を見て…
また微笑んだかと思ったら……
そのまま岩の下敷になった…
消えたようになあ。
野郎の紅い血が…
岩の陰の部分と重なるくらい…
流れてたよ…