才蔵ちゃんねる
七話
あの蒼剣を持つようになってから… 彼は、角竜種の狩りばかり行ってた。 あの黒の双角に出会うまでね… 他の狩人が先に契約すると、土下座してでも頼み込んで… 連れて行ってもらってたわ。 そして彼が行くと必ず、角竜種の素材を持ち帰ってた。 確実に仕留めて帰ってくるのよ。 これまで眼が見えない狩人だと… 馬鹿にされて来ただけにさ…… 私、一度聞いた事があるの。 男があんな易々とさ、頭下げるもんじゃないわね。 プライドはないの? 奴に会えるなら特に気にならないよ。 人間特有の、恨みつらみ……ってやつね。 かもしれないね… はは… 私も少しきつい言い方をしたんだけどさ… それでも照れくさそうに…はにかむんだよね… お茶を手探りで探して… 飲むまで、人の倍……時間がかかるのにさ。 俺こんなだから、お姉さんが変わりに怒ってくれたんでしょ? ありがとう… 私… 我慢できずに… 店の外で泣いてたわ。 こういうの弱いのよ… ふふ…
ギフト
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