ふん…
面白い奴に出会うもんだな。
大将が苦笑いしながら言った。
その視線の先には、赤茶色の錆びた龍。
千年もの間、人を…狩人を殺し続け…
その返り血で錆びた鋼龍よ。
大きさ、強さなんかはもう…
若い邪龍くらいなら食べてしまうでしょうね。
狩りの出だしはいつもあの女だけど…
彼は、それを初めて止めさせたの。
待ってろ…
本気になったこの男の狩りを…
付き合いの長い女も初めて見たんでしょう。
奴の吐き出す風を全て斬り…
奴が纏う風の鎧をも、全て斬った。
なんて野郎だ…
あの子もさ。
大将に喧嘩で負ける意味が理解出来たんだろうね。
半分以上の錆びが取れた時…
龍はさらに大きくなり…
強烈な敵意と圧力を、皆に向けた。
やはり古竜。
化け物よね…
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