鋼龍の圧倒的な強さに、大将は圧され出す…
そんな時…
黒い綺麗な体で、真っ白な長い髪を靡かせ…
あの女が加勢した。
この女が持つ双剣の…
本当の意味はね…
愛する人の代わりに死ぬ事。
だからさ…
大将といる時はいつも、あの双影剣なのね…
見る見る刻まれ…
綺麗な体は細切れになり…
それでも手はまだ…
乱舞してるのよ…
死んでもなお、振り続ける手を優しく止め…
大将は悟る。
お前はまだ生きろ。
俺達は先にいくからよ…
後は頼んだぜ?
な…何言ってんだよ…
おい…おいぃ!
ヒュンッ
大将はあの子が動かないように、足を斬ってね。
俺達を…忘れるなよ?
雪が舞う白い煙りの中に、消えてった…
後世に伝えるなら、もっとかっこいい話があるだろうと…
有名になるのを頑なに嫌がる狩人が、世の中にはいるわ。
彼の心には…
友の…あの大将と女の事は深く刻まれ…
もう忘れる事はないでしょう…
ほんと…狩人っていうのはさ…
自分の友に忘れられない方が、有名になるより大事なのよ。
俺はまだここにいて…
元気に生きてるぜ?
ってさ…
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