生まれた時から棒を打ち付け…
母親にも乳をやる以外、逢わせる事はなかった。
物心ついた時は、山へ捨て…
戻ってくると、休む暇も与えず…
さらに龍ののさばる山へ…
強くなければ意味がないと。
隊長は若かった。
死ねばそれまで。
それを言うには、まだ若すぎるわい。
こんな修業とも、虐待とも付かぬ生活を繰り返し…繰り返し…
十五になる頃には…
もう親父を越えていた。
そして息子は、やがて親父を恨みに恨み…
一切、聞く耳を持たぬ子になってしまったんじゃよ。
母親など知らぬと…
覚えがないと言い張り…
何か気にいらん事があれば、隊員達にも大怪我をさせる有様。
さらに…
シュレイドの王にも暴言を吐き出す始末。
息子の心を鍛える事を…
親父は忘れておった…
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