その日はちょうど、いつもの漁の手伝いをして…
どっちの船も、大漁で帰った時の話。
たくさん捕れたね!
お父さん!
おう!
父さん凄いだろ~
母さんも喜ぶぞ!ハハハ!
そんな束の間の喜びも、遠くに昇る黒煙に消されて行く。
ぴちぴち動く魚をよそに…
小さな漁村は壊滅してた。
黒く焦げた臭いの元は村のみんなと…
お母さん達…
その向こうに見えるのは、真っ青な躯の龍。
泣き叫ぶみんな…
皮も何も溶けてしまってる人…
それでも殺し続け、嘲笑うかのように炎を吐き出し…
龍は…
一握りの小さい幸せを…
焼き尽くしたんだ…
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