才蔵ちゃんねる
十話
ある街の近くに来た時… 遠くから人の叫び声と共に… 邪龍の咆哮が空気を揺らしていた。 おい、ここから動くな。 わかったな? 何で?嫌だ! 俺はちょっと… 悪人に戻るからよ。 トニーは街へ走り出し、やっと紅龍と初めて出会う。 ははは… こりゃ…あの… あのじじいが勝てねえわけだ。 食っては捨て… 食っては捨てを繰り返すうち… 紅龍は、嫌な人間を見つけた。 たまに感じる、嫌な人間の気配。 確実に消さなければならない… この感じ… 悪人と悪龍か。 考えたもんだな。あのじじい… ハハハハハ!! キン…キン… キキキキキキン… どこかで無理矢理取り上げた、この青龍刀。 狼と彫ってある、その剣の雰囲気は… まさに悪人が持つにぴったりだった。 ブチ…ブチ… てめえ…それ…やめろ… 殺すぞ… トニーはのう。 紅龍がたまにする、旨そうに舌を出す…あの… あの、人をナメたような態度が大嫌いじゃった。 ブチ…ブチ… ブチィィィ!! .
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