あいつは、遠い辺境の村でね。
邪龍を…
あの黒龍を殺せる武器は何か……
そしてそれを手に入れる方法なんかを、必死に武器屋に聞いて回ってた。
俺がさ……
その話を竜人の鍛冶から知らされたのはね…
もう、二十年も経ってから。
なあ、おっさん。
黒龍を殺せる武器を売ってくれ。
あんちゃんよ。そりゃ無理や。
何でだよ!
そんなもん置いとくわけないやろ。
わしら竜人やで?
竜殺し持ってたら死んでまうわ、ホンマ。
それにな。材料がないわな。
あんたがもし強い狩人なら…
三十年くらいで集められるやろなあ。
そんなに待てねえよ…
そやろな。
ほな、博打でも打ってみるか?
その価値はあるで…
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