隊長は、解った…と…
一言低い声で言った。
後ろの方の奴らには聞こえなかっただろう。
本当は…
本当はな…
竜操術を捜す仕事ではなかった。
祖龍だ。
捜している最中に龍に出会ったと、わしら下の者には言うつもりだったんだろう。
鉄騎は始めから、祖龍を討伐するのが目的なのかも知れん。
その真実を知っているのは、今も隊長と親衛隊だけだ。
それでもよかった。
普通に死んでくれと…
命令してくれればよかった。
みんな…
喜んで死ぬだろう。
隊長は…
最期までそれを絶対許してはくれなかった。
.