そうして…
三人の親衛隊も、向こう側へ消えて行った。
龍も逃げ、全てが終わった時…
わしらはこの壮絶な現場を目に焼き付ける。
隊長と親衛隊は…
わしらが入る、この入り口を埋めるかのように…
なかば炭になって…
せき止めていた……
盾を捨て…
槍一本で立ったまま絶命している隊長の回りを囲い…
死んでもなお、隊長の命令を遂行する…
親衛隊の三人がいた。
この四人は入り口を死守し…
わしらを…
そして世界を守ったのだ。
もしもあの…
あの祖龍を追い掛けて、塔まで来た強者がいたなら…
頂上に辿り着いた時、大きな石が腰を据えているだろう。
あれは鉄騎の…
この世の人間の意地だ。
どうか忘れないでほしい…
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