才蔵ちゃんねる
九話
王様が朝目覚めるとのう。 もう部屋に誰もいない事に気付く。 あのヤロウ…… 慌てて仕度をし、奴らを追い掛けた。 やはり想像した通り、火山の入口辺りに奴らの馬車があったんじゃ。 王は怒りを押し殺し、山の頂上へ向かう。 だがそこはもう… 奴らの血で一杯じゃった… あ~あ…ハアハア… やっぱりばれると思ったんだよなあ…… ゴボゴボッ… ハアハア…ごめんにゃ… へへ… 俺…血がもう…ドクドク… お…お前ら… わりい… コイツらの遺言だからよぉ… 王様は行かせられねえ… 離せ! 離せえええ! ふぅ…ふぅ… 俺……もう無理だにゃ… 血が…血が止まらないんだにゃあ……へへ… 王様ああ! 後はよろしくにゃああ! 獣人族から伝わった、あの大樽爆弾。 それをさらに改良した… 大樽爆弾の最高峰。 人間には… いや竜人族にも作るのは難しいじゃろう。 それを持ち上げ一匹の猫は、王様を嬉しそうにチラッと見て… 邪龍に突っ込み…… 爆死した。 .
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