堅い鱗が更に硬くなり…
男の刀は、見る見る朽ち果てて行く。
それでも男は構わず、降り注ぐ雨のように…
斬撃を繰り返した。
魔王は腕を振り上げ、牙を剥き…
男に襲いかかるが…
素早い鼠には当たらない。
やがて…
龍王の象徴ともいえる、龍の尖角が一本。
折り斬られた。
ギイィュュユウウウオオオオォ!!!
古き言い伝えには、確かこうある。
白い魔王は…
雷神を呼び、そしてそれを召し使いにしていると言う。
だがこれは言い伝えでも、伝説でもなく…
紛れも無い現実である。
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