紅龍が猛威を振るい出し、街もざわつきかけた時。
私は本当に不安でした。
心の中では、わかっていたのかも知れません。
私は聞きました。
大丈夫だよ。
強い狩人達が、酒場に集まっていたからね。
有名な狩人もね、八人いたよ。
心配しなくていいさ。
あ…あなたは……?
僕は下層級だから行けないよ?
馬鹿だなあ。
心配し過ぎだよ。
でも、そういうのってね。
凄く嬉しいんだよね。
その日…
あの人は下層級の恰好で狩りに行きました。
紅龍の狩りに。
いつもと同じ笑顔で…
私に気付かれないように…
行きました。
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