3.14
バレリーナカップルの話。③
古本屋を出た二人。 「もうお昼か。お腹すいたなー...」 ということで次に向かったのはレストランだ。 「どうせならバイキング行こうか」 着いた。 早速ご飯を取りに席を立った。 「「.........。」」 戻ってきた二人のテーブルに乗っているのは、とんでもない量のおかず。 「いつもこれくらい食べるから///」 彼女が赤面する。 周りの人はあんな華奢なふたりが食べきれるのか......?と不安そうな目で見てくる。 でもそれは杞憂だった。 10分もせずに皿は空っぽになった。 ④ 見た目によらず大食い その後、CDショップに行ったり、バレエ用品店に行ったりしたら、すっかり日が暮れていた。 「もうこんな時間か...」 「楽しい時間ってあっという間だね」 談笑しながら帰っていると、突然後ろから 「きゃーーーっ!」 という女性の悲鳴と 「どけぇ!」 という男性の声が聞こえた。 「ひったくりよーっ!」 と、さっきの女性が叫ぶ。 ひったくりがこっちに走ってくる。 「おらっ!邪魔だ!」 彼女を押し退けようとした。だが、彼女はピクリとも動かない。それどころかひったくりの方が少しのけぞった。そこに彼氏の方が飛び込んできて、すかさず押さえ込んだ。 「......なんだよこの体幹」 ひったくりはぼそっと呟いた。 ⑤男性も女性も体幹がすごい ひったくりをつかまえた、と通報してひったくりが連行されるのを見届けると、何事もなかったかのように二人は帰って行った。 おわり ━━━━━━━━━ あとがき 最後までお付き合いいただいたみなさん、本当にありがとうございました!職業病カップルシリーズはもう少し続きます!応援していただけると嬉しいです!
ギフト
1