ロシアは国家財政難の都合と犯罪者の激増で、新しいノーマン保護地区の建築が出来なかった。
そこで廃基地となっていたロシア南極調査基地を、ノーマン保護地区と制定した。
ロシア南極調査基地で最大規模の大きさのユーリ調査基地。
唯一の交通手段であった滑走路のすぐ横に大きなクレパスができ、修復手段が難しく廃基地になった。
だが皮肉にも2000人ものノーマンを隔離出来る絶好の場所となった。
最低気温が世界最低温度のマイナス89.2度を記録したボストーク基地。
そこからわずか300キロ離れた場所にユーリ基地がある。
ノーマンになる囚人は軍用ヘリコプターMi-26(通称ヘイロー)で輸送される。
食料は年に数回、ヘイローからパラシュートでの落下搬送。
電力は太陽光発電を利用した自家発電と充電装置。
4月半ばから8月終わりまでの約120日間続く極夜…太陽が出ない状況で1日に昼はなくなる。
ノーマンはこの4ヶ月間は死神と同居する事になる。