sadojam 小説
プロローグ.6
Jはゆっくり深く数回うなづいた後に言った。 [俺の為に何でもするだと?] ハーマーは激しく首を何回も縦に振った。 [あ、あぁ、何でもする] Jは口が裂けたかのような笑いを見せ言った。 [なら、飛び降りろ] ハーマーは絶句した。下半身の力が抜けたせいで小便を漏らした。 Jが追い討ちをかける。 [何でも言う事を聞くと言ったじゃないか。俺は嘘つきは嫌いだ] Jはそばにいた屈強な男にチラリと目線を送った。 男は無言でハーマーの腕を掴む。ハーマーは捕まれた手を振りほどこうとしたがビクとも動かせなかった。 恐怖で足が動けず声も出ず。 男は苦もなく引きずり、放り投げるようにハーマーを堀に落とした。 ハーマーの喉から声がやっと出た。それは叫び声だった。 それからJは何事もなかったかのように言った。 [次…]
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