sadojam 小説
アフリカジンバブエ保護地区.5
一級戦士の武器は平等に、刃渡り60センチ位のカタナを使用する。 切れ味も悪いし、重さもバランスも悪い。 イヤなら使わなければいいのだが、素手で戦うのは自殺行為。 ニカウも相手も腰が引けて、カタナを持つ手が震えてる。 誰がどこから見ても弱虫な戦士達だと分かる。 ニカウの相手は汚れていて分からなかったが、まだ若い白人であった。 ジンバブエ保護地区に白人は珍しい。 整った顔立ちに金髪の長い髪。 戦士というよりは詩人のような雰囲気をかもしだしている。 大金持ちの息子だったかもしれない。 どんな犯罪でノーマンになったのか聞いてみたい衝動にすら、かられる。 ニカウは思った。 こいつになら勝てるんじゃないか…と。 ニカウは唇を舐めて近付いた。 白人はヤケクソになった時に出すような叫び声をあげながら、カタナを振りかざしてきた。 ニカウはカタナでそれを受け止める。 離れ間際に白人が早口に言った。 [ちょっと聞いてくれ。話があるんだ]
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