sadojam 小説
アフリカジンバブエ保護地区.6
ニカウは拍子くらった。 [あぁ?な、なんだってんだよ?] 白人 [俺はお前を殺したくはない。お前に殺されたくもない。なんでこんな事をしなきゃならないんだ?] ニカウ [はぁ?仕方ないだろ?お前を殺らなきゃ俺はアイツに殺されるんだ。死にたきゃねぇよ] ツバ競り合いのまま、左右に押し合いながらもニカウと白人は話す。 白人 [いい案があるんだ。とにかくこのまま30分待つんだ。] 白人はニカウを押して、わざとらしくカタナを大振りした。 ニカウは簡単に受け止める。 白人のカタナには力が入ってない。 再びツバ競り合いになる。 ニカウ [引き分けになって助かるはずはねぇ] 白人 [いや、俺達がアイツを殺すんだ。そうすりゃ次回に持ち越せるんだ。以前にもそれがあったのを聞いたんだ] ニカウは大男を見ながら言った。 [アイツは強いんだぜ。無理だよ] 白人 [おい。あんまり見るな。アイツは俺達が弱虫だと油断してる。歯向かう事なんて夢にも思っちゃいないさ。アイツが近付いたら俺は足を切る。崩れた瞬間、お前が頭を切るんだ] 白人はゆっくり大きくカタナを横に振る。 ニカウは慌ててカタナを縦にし受ける。
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