sadojam 小説
アフリカジンバブエ保護地区.7
ニカウ [あ、危ねぇじゃねぇかよ] 白人 [ちゃんと受けれたじゃねぇか。とにかく死にたくなかったらこうするしかねぇんだ] ニカウが何か話す前に白人は言った。 [俺が逃げ回るから、お前は追いかけるんだ。それで時間が稼げる。分かったな?] 白人はニカウの返事を待たず、後ろを振り向き駆け出した。 ニカウはよく分からないまま、とりあえず白人の後を追う。 見物者は逃げ回る白人を見て笑い、ヤジを飛ばす。 白人の逃げ回る演技は本物に見えた。 ニカウは白人に付かず離れずの距離で追いかける。 ニカウが、こんなんで本当に助かるのかよ…と思った瞬間、白人は急に振り返り、追いかけてきたニカウに向けてカタナを突き刺した。 カタナはニカウの胸の辺りに、サヤに収まるかのように、サクッと突き刺さった。 ニカウの唖然とした顔に向かって、白人が言った。 [悪いな。俺は死にたくねぇんだよ] ニカウが何かを喋ろうと口を開こうとした時、白人はカタナを引き抜いた。 ニカウの口から大量の血が噴き出し、ニカウは話す事が出来なかった。 ニカウは前向きに倒れ崩れ、二度と動かなくなった。
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