アフリカ南部にあるジンバブエ保護地区。
ここでは戦いが生きる事だった。
争いではなく、戦いである。
争いはほとんどないのだ。
アフリカはノーマン人口が世界で一番多い国。
ノーマンになった人間が次から次へ、このジンバブエ保護地区にやってくる。
白人も黒人もかまわずやってくる。
冤罪で入る者もいる。
新設当初はカオスだった。
いたる所で争いが起こり、殺されたノーマンはところかまわず放置され、それが原因で死病が蔓延した。
一時は2000人以上いたノーマンは、10分の1の200人しか生存できなかった。
その200人の生き延びたノーマンの一人、ムダウ・カレラが今のジンバブエ保護地区の秩序を定めた。
彼はアフリカ、カラハリ砂漠に住むサン族の族長で、この腐敗による病気の抗体を持っていた。
世界ノーマン保護条例により、一地区に2000人分のフードサプリが確約される。
200人に減った時期にも2000人分のフードサプリはきちんと配給されていた。
この時期を生き抜いたムダウは、未だに何万食のフードサプリを持っていると、噂されている。