sadojam 小説
アフリカジンバブエ保護地区.9
彼の定めたルールは血や戦いを好む好戦的なノーマンにとっては、好ましいルールであった。 戦いを否定や嫌悪するノーマンには最悪のルールでもあった。 このジンバブエ保護地区に初めて足を踏み入れた新ノーマンは、2人1組みにされ、有無を言わさずクジを引かされる。 当たりを引いた者は戦いへ。 ハズレを引いた者は明日1日を確実に生きる権利を得る。 当たりを引いた者同士が戦い、勝者には3日間の生きる権利を得る。 敗者は戦いのない永遠の安息を得る。 3日後には生き抜いた3人がクジを引き、1人が戦いに。2人が2日間の生きる権利を得る。 ノーマンになる者のほとんどが殺人や犯罪を犯した者達で、戦いを…当たりを引く事を望む者が多かった。 戦いを勝ち抜いた者は、賞賛と名誉とムダウから賞品のフードサプリを貰えた。 定められた場所、決闘所での殺し合い。ピープル達による掃除や死体の焼却がきちんとなされ、病気になる心配は解消された。 戦いこそが究極の快楽だと思う者が多い。 ジンバブエ保護地区では麻薬は必要なかった。 殺し合いによる脳内エンドルフィン(麻薬と同じ快楽物質)が分泌されるからだ。
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