sadojam 小説
アフリカジンバブエ保護地区.15
この保護地区では初戦を勝利し初めて名前を聞かれる。 白人はダニエルと名乗った。 だがまだ誰も呼ばれない。 たった1回勝ち抜いただけの戦士の名を、いちいち覚えてはいられない。 二戦目を戦うかどうかの抽選。 3人に1人が当たるクジ。 ダニエルはバズレを引いた。 当たりを引いた男は泣いていた。 ダニエルは泣いてる男にハズレクジを見せながら [フードサプリ全部くれたら交換してやるよ] 交渉は一瞬で決まった。 当たりを引いた者達は対戦相手を決めるため二列になる。 ダニエルは、なるべく弱そうな相手になるようなヤツとあたるよう順番をずらした。 対戦相手が決まった。 ダニエルより小さい男だった。 二戦目も一戦目と同じように戦ってる間に話を持ちかけた。 一戦目と違うのは、試合の最中に、2人して大男を殺そうとする事だった。 対戦相手はダニエルの作戦通り、もつれあいながら大男に近付く。 対戦相手のカタナが大男に当たる間合いになる。 ダニエルは目で合図した。 対戦相手は大男目がけてカタナを振り上げた。 ダニエルは対戦相手にカタナを振り上げた。 対戦相手は何も言えなかった。 ダニエルは何も言わなかった。 すぐそばに大男がいたからだ。
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