sadojam 小説
アフリカジンバブエ保護地区.22
クジを引く。ドッグは闘いの外れを引き、ダニエルは闘わなくて済む当たりを引いた。 ダニエルは外れを引いて泣いている男に、あるだけのフードサプリとクジをもらい受けた。 闘いを決める順番をドッグと共に並ぶ。 親しく話してる2人…慰めあってる2人組と当たるように並ぶ為に列の前に割り込むと、割り込まれた男が文句を言おうとした。が、ダニエルの後ろにいるドッグのいかつさに何も言えず、ただ理不尽な眼差しを向けるだけだった。 闘いの順も決まった夜。 ダニエルの闘う相手が1人きりになった時に、ダニエルが話かけた。 [なぁ、明日俺と殺るんだろ?でもお前はドッグと殺るんだよ。知ってたか?ドッグとやるヤツはお前を裏切ったんだよ] [嘘だ。サミーは俺を裏切るはずがない。向こう行け] ダニエルを突き飛ばした。 ダニエルはその腕を掴み、彼を引き寄せ、深刻な声で諭すように言った。 [嘘だと思うならお前の隠してるフードサプリを見てみろ。あいつ…サミーってヤツが盗ってドッグに渡したのを俺は見たんだ] 怪訝そうな彼はダニエルに、ちょっと待ってろ。と言いその場を去った。 ダニエルは彼の後ろ姿を眺めながらニヤリと笑った。
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