sadojam 小説
アフリカジンバブエ保護地区.25
約束の2週間目の朝。腹筋を鍛える運動をしているダニエルの元にドッグが現れた。 [やっぱりテメェは嘘つきだ] ダニエルは運動を辞めて布を取り上げ体を拭きながら [嘘はつかないんだ。死にたくないからな] 白々しいダニエルのセリフにドッグは鼻を鳴らす。 [フン。俺にさえ嘘をつかなきゃいい。嘘をついたら、] [俺はお前に殺される] ダニエルはドッグの言葉を引き継いだ。 [で、約束の時間だ。俺の女の名前は?] ドッグはダニエルの肩を掴んだ。 [今日の夜までだろ?今夜解るんだ] ダニエルの言葉を聞く間にも、さらにドッグは手に力をいれた。 [本当だって。約束は今日までだろ?] ダニエルはドッグの手を肩から外そうと両手で掴んだがビクともしなかった。 ドッグの肩と腕の筋肉が盛り上がる。 [今夜だ。とにかく今日までの約束だろ?約束は約束だ] ダニエルは片膝を地に付け苦痛をこらえながら言った。 [今夜12時にまた来る。それまで剣を研いでいる] ドッグは手を離した。ダニエルの肩の痛みが、消える。 [もっと鍛えないとヤバイ。そんな体じゃ俺を殺せない。俺はアイツみたいなアホウじゃないからな] アイツとはサミー達の事。 ドッグは鼻を鳴らしダニエルから立ち去った。 ダニエルは肩をさすりながら地面にツバを吐いた。
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