sadojam 小説
アフリカジンバブエ保護地区.29
新人の説明が終わり、解散の声と共にマイケルはダニエルの元へ一気に走り出した。 今までの鈍い動き方とは違い、ストリート選手のような機敏な動きだった。 [に、兄ちゃん。ご、ごめん] 今にも泣き出しそうなマイケルにダニエルは慰めの言葉をかけた。 [大丈夫だ。兄ちゃんがいるからもう大丈夫だ] [話は聞いてたか?分かったか?] [ううん。わ、分からない。お、俺何にも分からないよ。ど、どうなるの俺?] [とにかく、闘うんだ。戦って勝って生き延びるんだ] [け、け、喧嘩するの?] [そうだ。闘う相手はいつもお前を苛めるヤツだから遠慮なく勝っていいんだ] [お、俺いつも馬鹿にされる。兄ちゃんがいなくなったら、み、み、皆に蹴飛ばされる]
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