sadojam 小説
[幸福は必ず不幸へ]
満腹感を味わえば、空腹の時は辛くなる。 満腹を知らないで、いつも空腹であれば我慢さえしてればよい。 ▽[ちゃんと探したのかよ?] 電話越しでトオルが言う…トオルはやけに親身…好意的。 俺に対して?マコトに対して? 俺はマコトに何回も電話やメールした。 が、連絡は無い。 メール受信拒否や電話着信拒否をしてないし、日により留守電に切り替ってもいるから、生きてはいる証拠。 ただ俺の前には現れないだけ。 タケチに話す…薬をやらせトオルと3Pした時の事は隠して…。 タケチはもう連絡を取っていないらしく、携帯に登録してあるマコトのメルアドも、前の旧いアドレスだった。 俺は諦めていた…期待するから失望する。 身体に刻み込まれている信条。 いなくなった…俺がわざとそうしむけた。 幸せになるのが怖かった。 マコトとずっと一緒にいる時間が長ければ長い程、別れの時は辛いから。 その辛さから逃げた。 マコトから嫌われるのが辛いから、自分から嫌われるように仕向けた。
ギフト
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