sadojam 小説
[武器]
自慢の武器が通用しない…それは自分を否定される事。 昔の自分…何にも無いタダの人間に戻る瞬間…。 ▽[ゲイだから仕方ないじゃん] トオルがフォローした。 [男にとって女の価値はS○Xじゃないの?] 真顔で訴えるチェリー。 身体を使って生きてきた17才位の女の子…男に媚びを売り、身体を駆使して生き延びる。 その手段を否定されるという事は、自分のアイデンティティを否定される事らしい。 [そんな深く考えるなよ~] トオルがフォローする。 オレンジが追従する。 [アミ…ゲイなんだから仕方ないよ] アミ…チェリーの本名らしい。 チェリー…アミは動かなかった。 ただ唇を強く噛み締めて立ったまま。 アミは間違って生きていた…。 親も友達も…自分の事で精一杯で、アミに教えなかった。 誰も教えてあげる余裕がなかった。 多分、今の年代の子達も似たり寄ったりだろう。 皆、誰からも教えてもらえないから自分で探す…自分の存在価値を…。 大人が女子高生の…子供の価値を金に換えた。 マネーが日本での価値基準。 だから身体を使う。 金がないヤツは見向きもされない。 身体を駆使しないと稼げない。
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