異世界サイコロ旅行
第二章 プロローグ
 ド、ド、ド。    鬱蒼とした森の中。息を殺し、大木の影に身を潜める。    ド、ド、ド、ド。    巨大な魔物は鼻をひくつかせながら、少し離れた場所を何かを探すように歩いている。    ドン、ドン、ドン、ドン。    その足音は振動となってはらに響き、折れそうな心を更に削った。    ドン、ドン、ドン、ドン、ドン。    泥に塗れたマントで右太腿の怪我を隠すが、見つかるのは時間の問題だろう。    ズドン、ズドン、ズドン、ズドン、ズドン。    足音が近い。血の匂いを嗅ぎ付けたか。    ズドン! ズドン! ズドン! ズドン! ズドン!  迷っている暇はもう無い。   「ランス、お前だけは生きて城へ戻ってくれ」    ズドン⋯⋯    来た。   「行け! 我はエクシア王国近衛騎士団オーランド! 同胞の無念ここで晴らさせてもらう!」    ランスロットが後方に走っていく音を聴きながら、剣を抜く。 「⋯⋯頼んだぞ」  ウオオオオオオオオオォォォォーーーーー!!!!    魔物の咆哮が森に響いた。
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コメント

ミルキークイーン 5年前
昨日アップしたばかりなのに気付いていただけて感謝であります!
勇者エクスコイザー 5年前
5000 EXC
祝二章開幕投げ~(気づいてなかった😅)