[近藤ってさ…髪長いよね]
私は読んでた本を閉じて振り返る。
同じクラスメイト。名前は橋本…多分。
[…ありがと]
そう言い返し本を開こうとした途端に、また橋本が話かけた。
[近藤ってさ。なんか不思議な魅力あるんだよな]
私はまた
[ありがと…]
[なんだよ。つれないな…会話とかしたくないの?]
メゲない橋本の言葉に、あいまいに頷く。
私は小さくため息をつき、答えた。
[将来何になるの?]
橋本は口をポカンとあけた。
私は数秒待ち、また本を開いた。
いつの間にかいなくなってた。
[恵美!]
今度は妙子が声をかけてきた。