[恵美の長い黒髪は綺麗ね]
妙子はメゲない。
[妙子もしたらいいじゃない]
私の返事に妙子は笑う。
[私は天パーだから。染めないとおばさんくさくなるの。だからソバージュにするしかないのよ]
[それに恵美と違ってお嬢キャラじゃないし]
1人でよく喋る。
私は相づちだけで答える。
それでも会話は続く…妙子の才能かも。
妙子の友達が集まってきた。
私はトイレに行くと言い、軽く笑顔を残して席を立った。
[妙ちゃんて近藤さんとよく話せるね]
妙子の友達が言った。
[そりゃ恵美とは親友だから]
妙子が答えた。
私は聞こえないフリをして教室を後にした。