彼は笑った
[お前位の年頃は皆一度位は考えるんだ。昔も今もそれは変わっちゃいないなんだなぁ。
俺も考えた時期はあった。だが考えようが考えまいが人生は進む。だったらそんなくだらない事を考えるなら、金を儲ける方法を考えた方が得だろ?]
パパは前を向きながら言った。
[でもたまに考えちゃうのよね]
私は言った…父親や友達や、鏡に映った自分を見ると、イヤでも浮かんでくる。
パパは笑って言った
[いい事を教えてやろう。そういう事を考えるヤツはな…]
私を見て話を続けた。
[やりたい事がないヤツなんだ。違う言葉で言えば夢がないんだな。人生を分かったフリして諦めてるヤツなんだ。俺から言わせりゃカモだな。
誰かに決めて欲しいんだ。自分の人生をな]