妙子…会った瞬間から喋りだす。
不安を打ち明け、彼…神崎護(カンザキマモル)がいかに格好良いかを話し出す。
この服装で大丈夫か?
自分の不安をさらけ出す。
しまいには気分が悪いとまで言い始めた。
私はただ相づちを打つだけでよかった。
神崎…パパの名字と同じ…一瞬だけど気になったが、妙子ペースの会話ですぐに消えた。
ライブ…単独ライブではなく、アマチュアバンドが数組集まって順番に演奏。
神崎のいるバンド…ウルフは最後だった。
キャパ150人が入る店に100人位の客。
マイクを握る神崎は確かに格好良かった。
雰囲気と奇抜な髪と服装のせいもある。
コピーバンドじゃないので、気合いの入っているバンドかもしれない。
妙子は食い入るように神崎を見つめている。
器用に写メを撮り続けている。
私は足が疲れただけだった。