sadojam 小説
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歩き方がぎこちない…今の私はおかしい。 パンツが濡れて気持ち悪い…着替えたい…でもどうせまた濡れる。 他人と目を合わせないように、うつむきながら…とにかく家へ。 電車に乗り込み、隅に座る…横から声がかかる。 横を見ると妙子の彼氏…神崎…確か…護(マモル)が座ってた。 最悪だわ…今の私は普通じゃない…全く気づかなかった。 気まずい雰囲気…先に話し出したのは神崎。 [久しぶりだね。…妙子から聞かなかった?近藤と連絡したい。って] 神崎は私が隣に座った事に戸惑いながらも言った。 私…[妙子と付き合ってるのに、何で私に用があるのよ] [付き合ってないよ。妙子がそれでもいいから…って言うから…] バツが悪そうに言う。 私…[好きでもないのに抱いたわけね] わざと大きくため息を1つはいて答えた。 […だって仕方ないだろ。酔ってたし。飲まされたんだ] 神崎は言い訳を口にする…だが妙子ならやりかねない。 私の降りる駅まであと20分…沈黙が続いた。 私が降りようと席を立とうとした時、神崎が声をかけた。 [俺も降りていいかな…] 私は返事しなかった…NOともYESとも。 神崎は後ろからついて来た。 なぜ断らなかった?
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