[帰ろっか…]
私はそう言い、腰を上げた。
神崎は従った…腰を上げた。
二人、来た道を引き返す。
[俺はやっぱりお前の事、気になる…]
神崎が歩きながら呟いた。
[…ありがとう]
私はそれしか言えない。
[それだけ?…俺の事嫌い?]
[だってまだ分かんないんだもの]
…もちろん、告白されて悪い気はしない。
でも恋愛どころじゃない。
身体売って汚れてるし…何より妙子はどうするの?
[俺の事、眼中にない?]
…ないわ…本心だった。
その本心を言うべきだった。
でもこの状況で言えるはずはない。
苦肉の言葉…
[神崎の事よく分かんないし…]
[だったら知ってよ!メール位なら教えてもらってもいいでしょ?]
私は教えた…神崎は慌てながらも携帯に登録した。
私の携帯が鳴った。
[今送ったの俺だから…登録しといて]
…私は何をしてるんだろう?
…私は何をしたいんだろう?