クラス全員の好奇心の視線を背中に受けながら、私と加藤は教室を出た。
加藤は後ろから落ち着きなくついてくる…携帯電話は握ったまま。
中庭に続く通路…ここなら誰かに邪魔されない。
私は加藤に言った。
「携帯ずっといじってるでしょ…何してたの?」
加藤はビックリしながら…それでも言った。
「サ、サイトを見てるんだ」
サイト…携帯電話から見れるネット。よく分からない。
「ずっと見る位あるの?」
加藤は答える。
「モ○ゲっていうコミュニケーション…人が集まるサイトがあるんだ」
「そこで何するの?ゲーム?」
「いや、ゲームもあるけど友達と話すんだ」
「どうやって?」
私は質問攻め…加藤はしどろもどろながらも、全て答えてくれた。