翌朝…加藤が学校門前で私を待っていた。
朱雀Kの性格が少し手助けしてるのだろう。
[近藤さん。おはよう。見てくれた?どうだった?]
私は思う…人は皆寂しがり屋で、自分の存在を認めて欲しいのだ。
優越感に浸りたい為や、いばりたい為じゃない。
ただ認めて欲しいだけなのだ。
大げさに言えば
ここにいてもいいよ…生きててもいいよ…。
加藤の質問は他人から見たら、くだらない質問かもしれない。
だが加藤にとっては切実で深刻な問題。
普段の加藤は絶対に、自分から話しかけない…とくに女の子には。
今までそうして現実を生きていた。
私は言った。
[すごいね]
加藤は目を開けて喜んだ。
[えへへ…サークルの参加者をもっと増やすんだ。あのサークルに…]
彼は説明し始めた。
まるで自分がモ○ゲを作ったかのように、モ○ゲの事まで自慢した。
加藤はネット世界…架空世界に生きていた。
それが正しいのか悪いのか…
良いのか悪いのか…
私には言えない。
ずっと知りたかった質問をした。
それが分かったら加藤なんかに興味はなくなる。