そして…日曜日。
琥珀『こちら琥珀。雪菜さん、無事に家から出ました。どうぞ!!』
レスカ【蓮汰も家を出たぞ。どうぞ。】
琥珀たちよろず屋は、
蓮汰&雪菜カップルの依頼を遂行していた。
琥珀『了解です!!では、引き続き家を見張ります!どうぞ!』
レスカ【わかった。私たちは蓮汰の後を追う。行き先は到着次第知らせる。どうぞ…って普通に話さないか?琥珀】
琥珀『?何故です?』
レスカ【無線じゃなくて、携帯だろ。これ】
琥珀『……それもそうですね。じゃあ普通に話しますか。
それにしても、悠希さんがシスコンだったなんて……奈由さん知らなかったみたいですよ。ユイさんは知ってたみたいですけど』
レスカ【まあ確かに。雪菜って娘、どこか危なっかしい感じするからな】
琥珀『それにしたって、メールや電話を1時間毎に…なんて。なんか怖いですよ』
レスカ【最早、ストーカーだな。間違いを起こす前に止めなければ…っと、駅に着いたな。また、後で掛ける。じゃあな】
プツン……
琥珀『ふう。さて、悠希さんどう出るんでしょうか?』
葵『……ねぇ、あのさ。なにしてるの?刑ドロ??』
琥珀『なに言ってるんですか!これは遊びじゃないですよ?』
葵『い、いや。そんな事言われてもさ。成り行きが分からないもん』
琥珀『あ、そういえば説明忘れてました…;すみません!実は……』
~説明中~
葵『うへっ!キモい!雪菜かわいそう(≧ω≦)!!』
琥珀『キモいって…;せめて気色悪いにしてあげましょうよ』
葵『……どっちも意味的には同じだよ…琥珀……あれ、あの人じゃない?悠希って人!』
琥珀『やっぱり動きましたか…駅の方に向かってますね。行きましょう!』
葵『はいよ!』
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一方、こちらは桜花台駅。
レスカ『蓮汰のやつ、ここまで迎えに来てるのか…』
ロザリア『マメなやっちゃ』
水樹『どこ行くのかな…?』
ロザリア『決まっとるやないか!!デートゆうたら、武器博覧会やん(笑)』
レスカ『………なんだその胡散臭そうな博覧会は……。そんな所に行って、喜ぶのはお前だけだ』
水樹『右に同じ』
ロザリア『な、なんでや?楽しいで?バズーカとかランチャーとか!』
水樹『大体、今時の学生がバズーカやらランチャーやらがひしめきあってる場所でデートなんてするはずないじゃん。もし、あたしの彼氏が行きたがったら、命の危険を感じるよ…;』
レスカ『たしかにな。まあ、王道は映画か遊園地だろう。……ん?雪菜が到着か。……駅の中に入ったな。追うぞ』
水樹『アイアイサー!!』
ロザリア『くそ~!!なんやねん…人の事、変わり者呼ばわりして…あんたらなんて武器の良さも分からんくせに!!…って、待ったらんかい!』
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蓮汰『ふう。今のところ悠希は来てねえな』
雪菜『でも、お兄ちゃんの事だし…絶対後付けてくると思う』
蓮汰『…だよな。毎回不思議なんだけどさ、なんであいつ俺達の居場所わかるんだ?』
雪菜『あ、その事聞いてみた事あるの。…お兄ちゃん、なんて言ったと思う?』
蓮汰『?』
雪菜『《匂い》だって…;』
蓮汰『…………は?』
雪菜『だから《匂い》……』
蓮汰『…いやいや……犬か?犬なのか?前世は犬なのか?そうなのか?』
雪菜『はは…;あ、電車来たよ、蓮ちゃん』
蓮汰『……はっ!じゃあ行くか。雪菜』
雪菜『うん!』
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ロザリア『……』
水樹『………』
レスカ『……聞いてはいけない事を聞いてしまったな』
ロザリア『悠希のやつ、末期やな。てっきり刑事の勘!とか言うかと思っとったのに…;』
水樹『…匂いだもんね……;』
レスカ『今後、悠希を見る目が変わりそうだ……;』
ロザリア『あれで刑事が務まるんやもんな…世も末やな』
水樹『;……あ、蓮汰と雪菜、電車乗ったよ!あたし達も行かないと!』
レスカ『急ぐぞ』
ロザリア『あいよ』
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琥珀『悠希さん、すごく歩くの早いです;』
葵『よっぽど雪菜の事が、心配なんだね…そういえばレスカから連絡は?』
琥珀『いえ、まだ来てません。きっと、雪菜さん達が目的地に着いたら、連絡してくるはずですよ』
葵『そっか……あ、駅に着いたね。……ね、ねえ琥珀…』
琥珀『?どうしたんですか?』
葵『悠希さんなにしてるの?』
琥珀『え……?;なんかクンクンしてますね…犬みたいです』
葵『まさか、匂いを頼りにするつもりかな…』
琥珀『まさか!!…と言いたい所ですが、今の悠希さんならやりかねないです』
葵『もしかしてさ、今までの尾行の方法って、これなんじゃない?…なんか慣れてるみたいだし』
琥珀『…悠希さん…通行人の人達に痛い人を見る目で見られてます……』
葵『まあ、わたし達もその中に含まれるんだろうけど…』
琥珀『;;あ、ホームに向かうみたいですよ!私達も行きましょう』
葵『うん、そうだね。何かしでかす前に回収しなくちゃ』
悠希って一体……;