彼女との関係を強くさせたのは化学部でのことであった
彼女も化学部に入部していた
「名前なんて言うの?」
「葵」
「そっちは?」
「蘭」
「女の子ぽい名前だね。かわいい名前。」
中学時代に同じスポーツをしていたこともあり、すぐ仲良くなった
初めに話しかけてきたのは彼女の方からだった
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それからというものの放課後がいつも楽しみになっていた
彼女と私は皆勤といっていいくらい毎日来ていた
簡単な化学の実験をし、部活をゆるーく過ごして
授業は寝ない程度に予習をしっかりしてそこそこに受け
帰ってから学校の復習をするというものだった
勉強は進学校なので学校の復習と絵がよく分かりやすい通信教育の教材でそれなりに満足がいく成績が取れていた
とにかく志望校の薬学に入れさえできればよかったのだ
日々の勉強や学校生活はゆるーく過ごしていた
そんな感じで化学部にいる時間は唯一の心の休息になった
実験も楽しいし何より蘭と話すのが楽しかった
今まで女性に恋愛感情を持ったことはないが彼女のことはかわいいなと思っていた
顔も自分好みの顔だし、性格も派手すぎずおとなしすぎずっていうのがよかった
彼女とは仲のいい友達として楽しい時間が過ぎていった