里音書房
第30話 立花と司の今後…【最終回】
 立花と司には、絶妙な距離があいていた……  というのも、告白したところを遥香と弥生に目撃されたことで、立花は微妙な感じになっていた…… 『何てこと。弥生さんはいいとしても、遥香に見られるとは……』 『遥香……絶対。言いふらすしなぁ~』  そんな遥香は、ニヤニヤしながらも二人の間に微妙な距離があることが気になっていた……  それは、弥生とて同じだった。告白くらいしたのだから、キスをしても……と、思っていた…… 『告白したんだから……キスくらい……』  たまたま同じタイミングで、同じことを思っていた遥香と弥生は、二人をけしかけることにした。 「ねぇねぇ。司くん……」 「立花ちゃん……」 「なんですか?」 「あのね、あのね……」 「!!!!」  ほぼ同時に話しかけた弥生と春香。ほぼ同時に見合った立花と司は、顔から火が出るほどの勢いで赤面していた……  そして、二人同時に…… 「無理!!!!」 「えぇっ……」  当然といえば当然。両思いになり、告白しあった直後でキスというのも、ムリといえば無理だった……  そこで、弥生は互いを知るためのキッカケとして、互いの恥ずかしいところを打ち明けるということを切り出す。 「まずは、お互いを知らないとね。司。手を貸して……」 「えっ? こ、こう?」  弥生は司の手を取ると、そっと立花のおなかに手を当てた。ぷにぷにとした、立花のウエストは女子らしい柔らかさだった。それと同時に、立花のおなかは急激な反応を示したのだった。 きゅるるるるるる!!!! 「のぉぉぉぉぉぉ!!!!」 「や、弥生さん?!」 「おおっ、振動が……」  立花のおなかは、告白した後も健在で、恥ずかしいことが続くと、より反応するようになっていた……  立花のおなかに手を当てた司は、その柔らかさに我を忘れてぷにぷにしてしまう……  さすがにまずいと思った弥生は、司の手を引っ張ったのだった。 「はい! 司。そこまで!!」 「お、おぅ。」  すると、それまでキュルキュルと反応していたおなかは、おとなしくなり事なきを得た立花だった…… 「はぁ、はぁ。ギリギリ……」  よほど恥ずかしかった立花は、ほほを膨らまし、司に質問を投げかけた…… 「つ、司くん?!」 「えっ?!」 「つ、司くんはさ、どうして匂い好きになったの?」 「えっ? そ、それは……」 「それは? あたしだけ、ずるい……」  司は、言おうか言うまいか迷っていたが、立花に迫られては、断れなかった…… 「立花さんは、覚えてる?」 「なにを?」 「始業式……」 「始業式?」 「おなら……」 「はっ!?」  立花は、すっかり忘れていた。  始業式の日に、生徒代表であいさつをしたタイミングで、盛大な放屁をしていたことを……  タイミングよく、祝砲が上がったことでごまかされていたが、司はしっかりと覚えていた……  一方の立花はというと、司に言われあの始業式のことを思い出し顔から火が出そうだった…… 「ちょっ! なんで、覚えてるの?!」 「いや、あんなのを見たら、忘れられないよ……」 「確かに……ねぇ……」 「遥香まで……」  場が悪くなった立花は、トイレに行くために席をはずす。そして、何を思ったのか、遥香がニヤニヤと司の後ろに回り込む。そして…… 「どーん!!」 「えっ?! ちょっ!」 ぽふっ。  遥香が程よく押した司の背中。ふらふらと司の上半身が揺れて顔が着地したのは、立花のお尻だった……  その衝撃に、立花のおなかは急激に活動を開始。出してしまえと、刺激してくる。 『へっ?! ま、まずいって……』  立花は抑えようと“は”した。努力はしたのである。ただ……遅かった……  司におなかを触られた効果も蓄積したうえでの、司の顔がお尻へとうずまる形になっていた。  司の鼻の呼吸が、立花のお尻を刺激する。それは、出してしまえと容赦なく立花を襲った。 ぷぅ~~  それは、可愛らしい音だった……  ただ、大好きな人の顔面に向かってじゃなければ、なおよかったのに。と思った立花だった…… ぱちーん!  慌ててお尻を隠した立花から、司に思いっきりビンタが飛んだのだった……  真っ赤になった立花が、駆け足で部屋を出て行ったあと…… 「どうだった?」 「いや、どうだったといわれても……」  司と遥香、弥生の間に微妙な沈黙の後…… 「やっぱり、いい……」 「えぇっ。やっぱり、あんた。大概ね……」  絶句して引く弥生と遥香。一方の司は、真っ赤になって顔を抑えたのだった…… 「し、仕方ないだろ……」  そのあと立花が戻ってきた後、遥香と弥生は席を外した。というのも、あんまり横でちょっかいを出しても仕方ないのがわかっていたから……  そして、二人っきりになった立花と司は、お互いに見合うと、くすっと笑いだした…… 「ちょっ。司くん?!」 「いや、あのおならを思い出したら……」 「ちょっ!! 忘れて……きゃっ!」  今度は先ほどとは違い、立花が司に向けて倒れこんでしまった。自然と顔が近くなり、お互いの匂いが感じられるほどに近い距離になる。  そうすると、自然に互いを意識してしまうもので…… 「つ、司くん……」 「り、立花さん……」  お互い息のかかる距離で呼び合う。  そんな様子を、お約束のように隙間から見ていた二人が…… 『キス。キス。』 『キス、キス!』  扉の隙間からキスコールを始めるのだった…… 「こらぁ~~」 「あっ! 見つかった……」  立花と司は、こうして晴れて彼氏と彼女になったのだった。そして、扉にカギを閉めた立花は、思いっきり司とディープキスをしたのだった……
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