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Shalekobe
2023年7月26日 3:16
投稿カテゴリ : 記事

コンテスト審査側の目線(tam contest play 2の感想)

こんばんは。とほがえるです。
この度、tamさんの主催する下記のコンテストにて審査員として参加させて頂きました。

同氏は、AIイラスト界隈を盛り上げるために定期的にイベントを主催しています。今回はコンテスト形式のイベントにて、審査員を公募していましたので立候補させて頂きました。

審査員として参加した自分の経験を記録するため、自分の備忘録も兼ねてこの記事を作成しています。最後までお付き合い頂ければ幸いです。

1.コンテストの概要

コンテストの主なルールは下記の通りです。

①主目的はAIイラスト界隈の交流(ガチのコンテストではない)
②審査員は主催のtamさん+AIイラスト制作者4名
③賞は審査員がそれぞれ「(審査員の名前)賞」を2名選出
④審査員の間で賞の被りの調整はしない
⑤テーマは「黒」で応募数は1点のみ

⑥タイトルは必ず明記する

コンテスト形式といえば、いいね数で勝敗を決めるタイプがありますが、結果がフォロワー数に依存してしまうので、この形式は誰にでもチャンスがあり、多くの人に参加してもらうには良いと思いました。

また、賞の被り調整をしないので、応募者は複数の賞を狙うことができるルールとなっていました。審査員としては受賞者の擦り合わせが不要なので審査の負担が軽減されていたと思います。

2.審査方法

審査方法は審査員個人の裁量に任せられていましたので、私の審査方法についてご説明します。

私の審査方法は、他の審査員と被らないようにすることをひとつの目標にしていました。ルール的にはダブル受賞者が出ても問題はなかったのですが、個人的には一人でも多くの参加者に賞を送りたいと思っていました。

その結果、「独自性」に主眼をおいた審査方法を行うことにしました。今まで見たことがない画や、珍しいモチーフ、面白いアイデアに高評価を付けていました。

私には、画像生成AIによる創作はコンセプトや独自性が最も重要だという考え方があり、今回の賞にも私の考え方を反映することにしました。

また、X(twitter)などのSNS媒体ではとにかく綺麗で、共感性の高いものが伸びやすく、独自性が求められる機会はほとんどありませんので、私の賞では独自性を試みている作品を拾い上げたいという想いもあってこのような審査方法を取らせて頂きました。

3.審査の目線

私が審査する側になって特に見ていたのは下記の点でした。

①モチーフの扱い方
テーマ「黒」に関わるモチーフについて、どのようなアプローチを試みているかを見ていました。面白いアプローチがあると制作者の創作意欲があるように感じました。

②エモーショナルな刺激
作品を見る前と見た後で自分にどのような感情変化があったかを見ていました。刺激があった作品は印象に残りやすいと思います。私の場合は「どんな発想でこれは作られたのだろう」という驚きの感情が多かったです。

③タイトル
作品だけでなくタイトルも見ていました。作品の世界観をより理解するための手助けになるので、タイトルが良い作品は選考において有利になっていました。

4.審査コメント

実際の審査コメントはこんな感じでした。

シロナガス @AI イラスト 様
「魔法使うタイプのコーヒーバリスタ」
珈琲を使った大胆な演出にオリジナリティを感じました。珈琲の注がれるカップに自然と視線が惹きつけられます。キャラクターも魅力的で特に手の仕草が良いです。世界観がわかりやすいのも良い点でした。総合的に完成度が高く、タイトルを含めてどのように制作したのか興味があります。目新しい表現に挑戦する姿勢に好感が持てました。

南極 獅子@AI_necromancer 様
「黒猫とカオス理論と多次元宇宙」
フォトライクな黒猫とジャンル不明の平面的な空間による独特の抽象絵画に驚かされました。無機質に切り取られた黒い空間を眺めていると絵の中に引き込まれそうな感覚に陥ります。波紋または宇宙を表したようなAIによるランダムな出力を、学問的な図形のように思わせるタイトルも秀逸です。制作者の非凡なセンスを感じさせられる作品でした。

5.反省点

今回は私が考える独自性の尺度による審査だったので、今更ながら私と感覚が近い人には不利な審査になっていた気がしています。もっと客観的な尺度で独自性の定義を用意してから審査した方がよかったというのが今回の反省点です。

この問題の解決のためには、ジャンルに関わらず色々な作品に触れて知見を広げる必要があると考えているので、もっと積極的にインプットを増やしていこうと思います。

6.おわりに

コンテストの関係者および参加者の方にお礼を申し上げます。初心者審査員でしたが、少しでもコンテストを盛り上げることに貢献できていれば幸いです。

今回は「とほがえる賞」ということで自由に審査させて頂きましたが、作品を見る観察眼の乏しさや公平な審査をする難しさを痛感しました。今後の自分の課題はより客観的な視点で作品を見ることだと思っています。

しかし、コンテストの審査員として賞を選定し、選定相手に喜んで頂けたことはとても嬉しい経験でした。今後は、賞に関わらず、相手の作品を褒めることで喜びの輪を広げることを意識して活動していきたいと考えています。

最後まで読んで頂きありがとうございました🐸

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